農業分野における5-ALAの応用
5-アミノレブリン酸(5-ALA)は、植物の光合成を助ける重要な役割を担っています。5-ALAを使用した肥料を植物に与えることにより、植物が太陽光をエネルギーに変換する過程で、光合成の効率を高め作物の生育を促し、収穫量の増加や糖度の向上が期待できます。
また、植物が日陰や極端な温度(酷暑や寒冷)といった環境ストレスを受けにくくなるため、安定した作物生産をより多くの地域で生産が可能になることを目指します。袋井工場では5-ALAの量産体制を確立することでコスト削減を図り、より広範な市場において肥料としての普及を進めていきます。肥料としての5-ALAは、食糧自給率の向上にも寄与すると考えられています。
畜産・水産分野での5-ALAの応用
飼料における5-ALAの利用は、動物の健康促進、免疫性向上、成長速度の加速、繁殖能力の強化、乳品質の向上、孵化率や産卵率の改善、感染症への耐性など多岐にわたる効果が期待されています。畜産・養殖業の生産性向上に寄与し、深刻化する世界的な食糧問題の解決に貢献することを目指します。
5-ALAの持つポテンシャルを最大限に活用し、需要が見込まれる国内外の市場に向けて、5-ALAを含有する飼料製品の展開を積極的に進めています。
アニマルヘルス分野での5-ALAの応用
コンパニオンアニマル向けの製品においても5-ALAの応用が進んでいます。2019年には、動物病院向け犬猫用のサプリメント「EneALA(エネアラ)」、2022年には、一般市場向けに「WIZALA(ウィズアラ)」を発売しました。動物の体内で不足しがちな5-ALAを補充することで、ミトコンドリアを活性化させ、脂質代謝による体重管理や健康維持を助けることで、動物たちの生活の質が向上し、長寿にも寄与する可能性があります。
コンパニオンアニマルや畜産動物の健康を多角的に支え、他社とのアライアンスも含め、より効果的なアニマルヘルスケアの提供を目指しています。動物たちの福祉向上のみならず畜産業など、広く動物医療に貢献することでしょう。